がん検診

胃がん検診について

はじめに

姫路市医師会は、昭和43年4月兵庫県から胃集検車「あかつき3号」の貸与を受けて、東西播9市31町を対象に胃がん検診を開始しました。現在は6台の胃集検車で7市28町に出かけ検診を行っています。最新鋭車の「姫路2号」は全国で初めてX線装置を2基搭載し、待合室も2つあり、2人同時に撮影できる車で、待ち時間の短縮に役立っています。撮影されたフィルムは、60名以上の姫路市医師会の医師によって全例ダブルチェックを行っており、少しでも見逃しをなくし、救命できるがんの発見に努めています。

実績

昭和43年から平成25年の46年間に延べ 1,423,488人の方が胃がん検診を受診され 1,796人の胃がんが発見されました。胃がんのうち、がん巣の深さが表面の粘膜か粘膜下層までの浅い部分にとどまっていて、手術成績の非常に良いがんを早期胃がんといいますが、昭和43年から昭和52 年の最初の10年間は全胃がんに対する早期がんの割合が20%でしたが、昭和53年から昭和62年の10年間は48%、昭和63年から平成10年の11年間は60%と良くなっています。
また、平成24年度の早期胃がんの割合は77%でした。

検診の有用性

山形大学医学部の深尾先生が病院で発見された胃がんと検診を受けてみつかった胃がんについて、手術を行ってから5年たっても生存している率(5年生存率といいますが)を調べられました。病院での発見胃がんの5年生存率は男43%、女49%でしたが検診発見胃がんは男女とも88%と非常に良い成績でした。これは検診が症状のない段階で胃がんを発見できるからだと思われます。平成10年度に姫路市医師会が行いました胃がん検診で発見された胃がんの方では、早期胃がんで88%、より深い層まで浸潤した進行期胃がんの人でも86%が無症状でした。

検診のすすめ

胃がんのがん死亡順位は永らく1位でしたが、平成5年に男は肺がんに首位を譲り2位となりました。しかし、死亡者数はこの10年間、年間ほぼ47,000~48,000人と横ばいで減少していません。死亡者数が変わらないのに死亡率が減少しているのは発見者数が増えているからです。現在、胃がんの手術は進歩し、小さな胃がんは条件が良ければお腹を切開せずに内視鏡で病巣を摘ってしまう方法もあります。姫路市医師会の胃がん検診でも小さな病巣のものが発見されるようになり、毎年4~5人は内視鏡での治療が行われています。

おわりに

胃がんは早く発見すれば助かる病気なのです。姫路市医師会は地域の方だけでなく、職場の検診の胃がん検診も行っております。又、姫路市の40才以上の人を対象にかかりつけ医で胃がん検診が受けられる個別検診も行っております。機会がありましたら是非胃がん検診をお受け下さい

がん検診検討(胃)部会

 

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