スポーツ医学健康法

学童の膝の痛み

 今回は、いつものテーマと少し視点を変えて、読者のお子さんや、お孫さんによく起こるスポーツ障害、特に膝に痛みをおこすオスグッド・シュラッター病について説明します。この病気は、膝蓋骨の下の向こうずねの盛り上がったところ(脛骨結節)が、腫れたり痛んだりします。安静にしているとおさまるがランニング、ウサギ跳び、跳躍、サッカーなどの運動をすると再び痛みます。こんな症状が、十代の学童、とくに十三〜十六歳によく起こります。

 この病気は、膝の関節を伸ばす大腿四頭筋のすじが向こうずねについている部分の骨の発育障害です。要するに、この年齢ではすじの付着する骨がまだ柔らかく、発育中なので膝をよく使うと、ここにストレスが集まるため、小さな骨の損傷が起こるということです。この時には強い痛みが現れますが、運動をやめていれば、痛みも自然となくなります。骨の成長が止まる高校生の終わりごろになれば、完全に治ります。

 治療の原則は足や膝を酷使せず、局所の安静を保つこと。やがて痛みは軽快するはずです。その間に痛みが強いか、痛みが続く場合には、その部分に注射をするかパップ剤を貼ると効果があります。スポーツ選手には、特殊なオスグッド・シュラッター病用のサポーターの使用を勧めることもあります。成人になって障害が残ることはありません。

 また、手術は成長期をすぎても頑固な痛みがあり、骨片が刺激をしている時に、これを除去します。いずれにしても頑固な疼痛が持続する場合には、専門医の診察を受けて下さい。