原因の分からない腰痛や背部痛で心配になり、外来を訪れる患者さんは多くいるものです。
多くの患者さんは、ガン等の末期症状で腰痛、背部痛を訴えた親戚や近親者を見たことがあったり、知人から話を聞いたりしたことがある人達です。
不安は知的な関心の一つの形ですが、生来、心配性の人では症状(痛み等)についての根拠のない不安が痛みそのものよりも大きな障害となっています。このような患者さんは受診の結果、ガンでないと診断されれば、その痛みの原因となっている真実(例えば脊椎骨粗鬆症や脊椎分離症等)は、どうでもよいことなのです。
原因疾患の説明をして、どのような治療、どのような注意が必要か、説明をしても上の空です。また、心配性の人は、痛みが出ることと、傷つけることを誤解していることが多いようです。痛み(例えば腰痛)を伴うものは、すべて恐れて何もしなくなる傾向が見られます。
一般的に急性期の安静は必要ですが、それが過ぎれば軽い運動やスポーツ等も症状を和らげる一つの手段の場合もあります。医師と十分に相談して、痛みが出る行為すべてが人体に重大な障害を与えているとは限りません。
とりこし苦労のないようにしたいものです。