スポーツ医学健康法

顎 関 節 症

  −関節構造や歯列変化が原因−

 日常診療をしていると、時々顎(あご)がガクガクする、顎で音がする、物をかむ時に顎が痛むという患者さんが来院されます。これは、顎関節症という病気で、顎の上下を結合する関節に開口・閉口障害を起こします。20歳代から30歳代の女性に圧倒的に多く、軽症のものから、痛みのために開口しにくいものまでさまざまです。症状の強い時や慢性に続く場合は、周囲にもいろいろな症状が現れ、肩こり・片頭痛のほか、首や目・耳の痛みなどを併発します。

 現在、この病気の原因として、関節そのものの構造的な異常、歯のかみ合わせの悪いものや歯の治療後の歯列の変化などが考えられています。従って、歯列のかみ合わせの確認や、レントゲン検査、MRIで原因を調べることが必要です。

 治療は口腔外科で行われ、主として消炎鎮痛剤の内服と、かみ合わせの調整のためにプレートを着用します。そのほか、関節腔内にステロイドの注射を行うこともあります。症状が軽快しても再発することがあるので、定期検診が必要です。通院治療で80%の患者さんは軽快しますが、関節内にあるクッションの役目をする円板状軟骨が損傷している場合には、手術的治療が必要になってくることもあります。いずれにせよ、痛みがなかなかとれない時には、専門医の診察を進めます。