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高齢者の転倒予防
今や、大腿骨頚部骨折は高齢者の寝たきり状態の原因疾患の第2位となりました(1位は脳血管障害)。骨折予防には骨量増加、転倒予防、ヒッププロテクターによる防御が重要です。ヒッププロテクターは一般在宅患者にはまだ普及しておらず、他疾患で入院加療中あるいは介護施設に入所中の骨粗鬆症患者に用いられている程度です。骨量増加あるいはその維持のためには食事、運動などの生活習慣の改善と薬物療法があります。最近の薬物療法は以前と比較して著しい進歩があります。脊椎圧迫骨折と違って大腿骨頚部骨折は転倒さえしなければまず起こりません。なかでも横に転ばないことが重要です。
転倒の原因としてはバランス障害、判断障害、麻痺などですが、それを来たすものは足腰の弱化、めまい、脳血管障害、糖尿病性神経障害、認知症、パーキンソン病、視力低下(白内障)などがあります。睡眠薬、精神安定剤、血圧降下剤など、薬物による歩行不安定も原因となります。他の疾患で入院中患者の院内骨折が多くを占め、いかに他疾患との合併が多いかを物語っています。
予防対策としては運動による筋力強化が最も重要です。転倒予防教室の施設を有して効果をあげている地域もあります。太極拳などバランス感覚を養う静的運動も効果があるようです。
転倒予防には物理的環境の整備も重要であり、公的施設、在宅環境など全人的、包括的取り組みが必要となるでしょう。
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