スポーツ医学健康法

狭窄性腱鞘炎

 日常診療をしていると指がひっかかるとか指がポキンポキンと音がすると言って外来を受診される患者さんがおられます。
 指を屈伸する場合には、腱はトンネルのように囲まれた腱鞘(腱のさや)の中で動いています。この腱鞘が圧迫されたり、狭くなったりすると、指の屈伸ができず、曲がったままになります。しかし伸ばそうとすれば急に伸び、また曲げると突然曲がります。この状態が伸び縮みするバネに似ているのでバネ指、または弾ぱつ指と呼ばれます。手のひらにある、指を曲げる屈筋腱の腱鞘炎によって靱帯が肥厚して起こる狭窄性腱鞘炎です。
 起こりやすいのは中年以降の女性の母指、中指、薬指です。日常生活で、手のひらを過度に摩擦するか、圧迫する人、リウマチ患者のほか、原因のわからない場合もあり、両手に起こることもあります。
 曲がった指の手のひらを圧迫すると痛みがあり、少し硬いコブ状の腫瘤を触れます。比較的早期の場合なら局所麻酔剤とステロイドホルモンの局所注射を二〜三回行えば軽快します。
 慢性的に指の屈伸障害を繰り返し、注射でも効果のない難治性のものは、狭窄を起こしている腱鞘の切開が必要です。手術後は屈筋腱が自由に動き、十日前後で再発もなく完治します。

慢性・難治性は手術で完治